オーストラリアのパートナービザが変わる?!現状とその真相を徹底解説
- 2020/07/24
- 2020/07/30

こんにちは、ACCキャリアコンサルタントのMikaです。
オーストラリアのパートナービザが変わる。
この話、皆さんも耳にした方が多いのではないでしょうか。
実際にパートナービザ申請に関する変更の法案が、オーストラリア連邦議会で大分前に可決されましたが、移民省は新しい制度をいつ開始するかは明言していません。
なので結論から言うと、まだ変わってないし、いつ変わるかわからない。
逆を言えばいつ変わってもおかしくない状況であることは確かなので、現行のビザとどんな変更点があるのか、詳しく解説していきますね。
そもそもパートナービザとは?
巷では「パートナービザ」「ディファクトビザ」「マリッジ(結婚)ビザ」など様々な呼称で呼ばれていて、「パートナービザってたくさんあるの?」と思われている方もいらっしゃると思います。
でも実際に存在するのは「パートナービザ」と呼ばれる1種類だけ。
もちろん例えば「フィアンセビザ」のように違う条件のビザはありますが、それらは皆さんが耳にする「パートナービザ」とはまた違うものなので、ここでの説明は割愛しますね。
話を戻しますと、「パートナービザ」は1種類だけで、このビザを婚姻関係のあるカップルか、またはディファクト=結婚はしていないが、日本で言うといわゆる内縁関係、籍は入れていないけど、結婚している状態と変わらないカップルが申請できます。
つまり、婚姻状態によらず、申請するビザは同じで、結婚かディファクトかで求められる書類が違う、ということになります。
大きな変更点:パートナー審査の順番が変わる
具体的な変更点についてですが、そもそもパートナービザを申請する場合、申請者本人とパートナー(スポンサー)両名の審査が行われます。
パートナーの審査は本人の経歴や、ビザ申請者との関係が本物であるか等が問われます。
これは現状のルールでも行われているのですが、今はこの審査がほぼ同時=申請者がビザを申請して、パートナーの審査情報を提出することができます。
しかし、新しいルールでは、先にパートナーの審査が通過後に申請者本人によるビザ申請が可能になります。
順番が変わるとどんな影響があるの?
この変更が実際に導入されると、オーストラリア国内でのビザ申請に大きな影響があるだろうと言われています。
というのも、現時点では最初に実施されるパートナー審査にかかる時間が発表されておらず、またこの審査期間中はまだパートナービザ自体の申請ができないため、間をつなぐブリッジングビザも発行されません。
つまり、オーストラリア国内でビザを申請し、そのままオーストラリア国内にいたい場合には、パートナーの審査が終わるまで他のビザで滞在する必要があります。
他のビザとして考えられるのは、観光、ワーキングホリデー、学生等ですが、このビザを申請するのにもリスクがある、と言われています。
それは上記のビザはいずれも「一時滞在」用のビザになるのですが、一方でパートナービザは「永住」に向けたビザ。
「一時滞在」用のビザを申請する際は、そのビザが一時的な滞在を許すものであって、ビザの有効期限までに自国へ帰ることを理解している、という状態で申請をすることになります。
永住を目的とするパートナービザのパートナー審査が出された状態で、この一時滞在用のビザを申請することは矛盾が生じることになり、移民省から「一時滞在を目的とした本物の申請者ではない」と判断され、ビザが却下となることも考えられます。
何でそもそもこんな変更しようとしてるの?
あまりポジティブな変更ではないので、「そもそも何でこんな変更しようとしてるんだよ!」と思われている方も少なくないはず。
今回の変更の背景には、近年オーストラリア国内で深刻化している、パートナーによるDV、幼児虐待、薬物犯罪等を未然に防ぐ目的があります。
先述の通りいつから新しいルールが適用となるかはまだ決まっていませんし、新型コロナウイルスの影響もありますから、どうなるかわかりませんが、いつ変わってもおかしくない状態ではあります。
申請をお考えの方は移民省のウェブサイトで最新情報を確認しつつ、移民エージェントへ早めに相談されることをオススメします。
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